佐倉くん、好きじゃないのにその気にしないで
「嫌だった?」
「違うけど、どうして急に……」

他の女の子にも、簡単に名前で読んでるのかな……。
胸がちくりと痛くなった。

……今は私とお出かけしてるから、そういうことを考えるのはやめよう。

「好きにさせるなら、名前呼びは普通でしょー?」

……普通、かあ……。
「そっか……」

なんとなく嫌な気持ちになって、その気持ちを振り払おうと別の話題に変える。
「そ、そういえば、佐倉くんって兄弟いるの?」

びっくりしたように一瞬目を丸くした後答えた。
「俺、姉いるんだよね」

姉……!
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