ただ君を愛したいだけ
一週間と聞き顔が引きつる。

その間、陽菜をどうすればいいのだろう。


「右脚の治療も整形外科で進めます。こちらはあとで整形外科のドクターが説明に来ますが、いわゆるひびが入っている状態で大きなずれは見られません。おそらくギプス固定だけでオペはしない方向になるかと」

「よかった……」


脳震盪に脚のオペまで加わったら、入院が長引いてしまう。


「痛みが強くなったり、少しでも異変を感じたりしたらナースコールしてください」
「はい。ありがとうございました」


堀田先生はうなずいてから出ていった。


「智治さん、お仕事……」


シャツにジーンズ姿だけれど、まさか私のために仕事を休んだのだろうか。


「今日は土曜だ」
「そうでした……」


まだ頭の中が混乱しているようだ。


「じゃなかったとしても休んだけどね」


赤の他人の私のために、そこまでする必要はないのに。

ただ、彼は昔からこういう人だ。

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