ただ君を愛したいだけ
陽菜が彼の子だと明かすつもりはないけれど、まさかこんな形で親子の触れ合いが実現するとは思っていなかったので、動揺している。


「入院中、陽菜ちゃんを預かってくれそうなところある?」
「探します」


日曜は保育園も休みだし、夜間も困る。
シッターさんをお願いしようか。

でも今はパートの収入のみで、生活はかつかつ。
一週間もの間、二十四時間シッターをお願いできる余裕がない。

とはいえ、借金をしてでもそうするしかないだろう。


「それじゃあ、俺が預かるよ」
「いえっ……」


彼の申し出はありがたいが、一番困るときに助けてもらえただけでもう十分。

さすがに甘えすぎだ。

それに元婚約者の子供なんて、奥さんは嫌に決まっている。

彼は昔のよしみで……いや、もしかしたら私を捨てた罪悪感から放っておけないのだろうけれど、絶対に迷惑だ。

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