ただ君を愛したいだけ
「どうしよう……」


彼の前では弱音を吐きたくないのに、つい声が漏れた。

不測の事態に頭が混乱して、どうしたらいいかわからない。


「俺が迎えに行ってくる。今日の面会は難しいだろうから、明日の朝連れてくるよ。ママに会いたがってるから」
「いえ、でも……」


智治さんのお世話になりたくない。
けれど冷静に考えて、ほかに頼れる人もおらず途方に暮れる。


「瑞葉が戸惑う気持ちはわかっているつもりだ。でも、今は手伝わせてほしい。陽菜ちゃん、涙を必死にこらえて気丈に振る舞っているけど、不安で仕方ないと思う。できる限り優しくする。陽菜ちゃんの好物教えて」


どうしたらいいのだろう。

彼には二度とお世話にならないと意地を張って突っぱねれば、陽菜は今晩行くところがない。


「……ハンバーグが大好きです。すみません、陽菜をよろしくお願いします」


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