ただ君を愛したいだけ
「それじゃあいちごを洗ってくるから、食べてて」


智治さんはいちごのパックを片手に病室を出ていった。


「陽菜。痛いところはない?」
「お膝が痛い痛い。智くん貼ってくれた」


絆創膏をよく見ると、陽菜の大好きなアニメのお姫さまがプリントされている。


「智治さんが買ってくれたの?」
「あとで服も買うー」


陽菜が今着ているのは、汚したときのために保育園に預けてあったものだ。

着替えが足りなくなったのだろうけれど、さすがに服まで買ってもらうわけにはいかない。


それに、今日からはシッターさんにお願いするつもりでいた。

朝から電話で探し続けて、先ほど引き受けられると返事をくれたところがあるのだ。

ただ、急遽だったのもあり、ひと晩で五万円ほどかかるところしか見つからなかったため、貯金を切り崩すしかない。

事故の相手からそれなりの賠償はあるはずだけれど、すぐには支払われないだろうから。


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