月が青く染まる夜に
今度は経理部の部長が「うーん」と渋い声を上げた。
ちょうど向かいの席に、経理部長が腕を組んで座っていた。
「だが耐用年数は法定上まだ残っている。更新すれば今年度の設備予算はほぼ消える。それはどうする?」
静かな声だけど、静かな圧。畳みかけるように、
「事故確率はどの程度だ?」
と、首をかしげて確率を求める。
事故は、いつも“まだ起きていない”。
それが経理部の意見である。
高玉課長が淡々と返す。
「確率より、影響度ですよ」
「受電点が落ちれば、全系統停止します。復旧はメーカー手配で最短三週間となります」
迅和くんが課長に続けて答えたことにより、ぴくりと経理部長の眉が動いた。
三週間という期間を加味して、私は頭の中で計算する。
営業損失。
代替電源手配費。
信用低下。
それを数字にすれば、もっと大きい。
ちょうど向かいの席に、経理部長が腕を組んで座っていた。
「だが耐用年数は法定上まだ残っている。更新すれば今年度の設備予算はほぼ消える。それはどうする?」
静かな声だけど、静かな圧。畳みかけるように、
「事故確率はどの程度だ?」
と、首をかしげて確率を求める。
事故は、いつも“まだ起きていない”。
それが経理部の意見である。
高玉課長が淡々と返す。
「確率より、影響度ですよ」
「受電点が落ちれば、全系統停止します。復旧はメーカー手配で最短三週間となります」
迅和くんが課長に続けて答えたことにより、ぴくりと経理部長の眉が動いた。
三週間という期間を加味して、私は頭の中で計算する。
営業損失。
代替電源手配費。
信用低下。
それを数字にすれば、もっと大きい。