悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
今こうしている間にもロベリアは罪を犯している。
セルトラヴィアの王宮を乗っ取るために、皆を扇動している。
目を閉じ耳を塞いでも囁き声は止まらない。
いてもたってもいられず、布団をはいで起き上がる。
ガウンを羽織り、散らかった部屋の中をウロウロしたあとで、意を決して扉を開けた。
足音を忍ばせ廊下に出る。部屋の外はシンと静まり返っていた。
今夜、何かが変わる。
それはきっとロベリアが残した決定的な証拠をわたくしが見つけることで動き始めるのだろう。
そんな確信があった。
まずは上級女官専用の浴室から。
部屋付きとは名ばかりの下級女官がここを使うのは気に食わなかったが、陛下の決定には逆らえない。
使用人数が少ない分、それぞれ入浴時間が決められていて、かち合うことがない。
庶民のロベリアなら下級女官の手を借りずとも入浴できるだろうし、他の女官の目を盗んで密会するにはおあつらえ向きの場所だ。
密書を隠せそうな棚やその隙間など、隅から隅まで目を皿にして探す。
もし、証拠を見つけることができたら。
隣国の魔手から国を守った英雄としてわたくしの地位と信用は回復し、ヴェロニカたちは泣いて謝罪することだろう。
陛下もわたくしを王妃にすべきだったと考え直してくれる。
そしてなによりロエル殿下が。
毒婦の策略から解放されたことでわたくしへの愛を取り戻し、妻に迎え入れてくれるに違いない。
「……あら? それだと王妃と王太子妃の両方で大忙しね」
おかしくなってクスクス笑いを漏らす。
前代未聞ね。
でも大丈夫。わたくしほどの器なら、どちらも難なくこなせるはず。
面倒なことはヴェロニカたちにやらせればいい。今までだってずっとそうしてきた。
セルトラヴィアの王宮を乗っ取るために、皆を扇動している。
目を閉じ耳を塞いでも囁き声は止まらない。
いてもたってもいられず、布団をはいで起き上がる。
ガウンを羽織り、散らかった部屋の中をウロウロしたあとで、意を決して扉を開けた。
足音を忍ばせ廊下に出る。部屋の外はシンと静まり返っていた。
今夜、何かが変わる。
それはきっとロベリアが残した決定的な証拠をわたくしが見つけることで動き始めるのだろう。
そんな確信があった。
まずは上級女官専用の浴室から。
部屋付きとは名ばかりの下級女官がここを使うのは気に食わなかったが、陛下の決定には逆らえない。
使用人数が少ない分、それぞれ入浴時間が決められていて、かち合うことがない。
庶民のロベリアなら下級女官の手を借りずとも入浴できるだろうし、他の女官の目を盗んで密会するにはおあつらえ向きの場所だ。
密書を隠せそうな棚やその隙間など、隅から隅まで目を皿にして探す。
もし、証拠を見つけることができたら。
隣国の魔手から国を守った英雄としてわたくしの地位と信用は回復し、ヴェロニカたちは泣いて謝罪することだろう。
陛下もわたくしを王妃にすべきだったと考え直してくれる。
そしてなによりロエル殿下が。
毒婦の策略から解放されたことでわたくしへの愛を取り戻し、妻に迎え入れてくれるに違いない。
「……あら? それだと王妃と王太子妃の両方で大忙しね」
おかしくなってクスクス笑いを漏らす。
前代未聞ね。
でも大丈夫。わたくしほどの器なら、どちらも難なくこなせるはず。
面倒なことはヴェロニカたちにやらせればいい。今までだってずっとそうしてきた。