【4/5書籍発売】悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
「後宮、入り……」
「いいかロベリア。私だって惜しいことをしたと思うが、今更王宮の使節団から取り返すことなどできん」
せっかくマーロウ侯爵家との縁談がまとまりかけていたのに、と父がブツブツ愚痴をこぼす。
「あらあなた、あの子の器量なら王妃にだってなれるかもしれませんよ? そうなれば私たちも王族に名を連ねるチャンスよ」
それをフォローするように母がいやらしく笑う。
「ふん、綺麗なだけが取り柄だったんだ。悪くない結果でしょう」
兄が勝ち誇ったように笑う。
いつも姉に注目と話題を奪われ続けてきたことに不貞腐れていた人だ。
姉がいなくなったのが、嬉しくて仕方ないのだろう。
「多額の報奨金も頂いたのだし、ただの側室だとしても得ですよ父上」
「だがマーロウ侯爵家との縁も捨てがたいのだ……ロベリアでは到底代わりにはならんし……」
「ロベリアなんか嫁がせたら関係が悪化してしまいますね」
「うふふ、本当ね」
三人が意地悪く笑い合うのを呆然と見ながら、必死に頭の中を整理する。
これは前にも見た光景だ。
姉が王宮使節団に連れて行かれた翌日。悲しみに暮れる私に、彼らが並べた言葉たち。
私とは違って美しく賢く育った姉を、両親は心から愛し慈しんでいると思っていたのに。
ただの商品のようにしか見ていなかったのだと知って、ショックだったからよく覚えている。
だから次に言われる言葉も知っていた。
「いいかロベリア。私だって惜しいことをしたと思うが、今更王宮の使節団から取り返すことなどできん」
せっかくマーロウ侯爵家との縁談がまとまりかけていたのに、と父がブツブツ愚痴をこぼす。
「あらあなた、あの子の器量なら王妃にだってなれるかもしれませんよ? そうなれば私たちも王族に名を連ねるチャンスよ」
それをフォローするように母がいやらしく笑う。
「ふん、綺麗なだけが取り柄だったんだ。悪くない結果でしょう」
兄が勝ち誇ったように笑う。
いつも姉に注目と話題を奪われ続けてきたことに不貞腐れていた人だ。
姉がいなくなったのが、嬉しくて仕方ないのだろう。
「多額の報奨金も頂いたのだし、ただの側室だとしても得ですよ父上」
「だがマーロウ侯爵家との縁も捨てがたいのだ……ロベリアでは到底代わりにはならんし……」
「ロベリアなんか嫁がせたら関係が悪化してしまいますね」
「うふふ、本当ね」
三人が意地悪く笑い合うのを呆然と見ながら、必死に頭の中を整理する。
これは前にも見た光景だ。
姉が王宮使節団に連れて行かれた翌日。悲しみに暮れる私に、彼らが並べた言葉たち。
私とは違って美しく賢く育った姉を、両親は心から愛し慈しんでいると思っていたのに。
ただの商品のようにしか見ていなかったのだと知って、ショックだったからよく覚えている。
だから次に言われる言葉も知っていた。