悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
 後宮に潜入していた時に得た情報も全て紙に書き出して、考えて考え続けてようやく導き出した作戦。
 我ながら頭がおかしくなったとしか思えないが、後宮という閉鎖された空間に囚われた姉を救う方法なんて、ほとんどない。
 前回の二の舞を避けるにはこれしか思いつかない。
 大体、今のこの状況以上におかしいことなんてないと開き直って、姿見の前に立つ。

 両親も兄も馬鹿にし続けたこの真ん丸な顔と身体。
 物心ついた時からこうだった。

 体質なのか、姉と同じ量を食べているはずなのに体重は増え続けた。
 ヤケになって食事制限をやめてますます太った私の顔を、姉だけは「可愛い」と本気で褒めてくれた。

 コンプレックスから目を逸らし続けるのをやめて、自分の顔を冷静に観察する。
 くっきりした二重に、綺麗なカーブを描く眉。
 薄紅色の唇は形よく、肌は健康的な張りがあり、滅多に外に出ないおかげで透き通るような白さだ。

 パーツだけ見れば、三国一美しいと言われた姉に似た部分はいくつも見つかった。
 ここ数日の不摂生のおかげで、いくぶん頬もスッキリしているように見える。

 姉の言葉は身内贔屓の甘い判定ではなく、本当のことだったのかもしれない。
 これなら無謀な計画も、少しは可能性があるかもしれない。

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