悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
 それでもロベリアという名を偽らなかったのは、少しでも姉との繋がりを感じていたいという私のワガママだ。
 この身一つで後宮に入り込み、成し遂げようとしていることを考えると、どうしても心細さを感じずにはいられない。

 だからこの名前はお守りだ。
 後宮を引っ掻きまわす悪女が、偽りの姿であると忘れないための。
 どうせその名を聞いたところで、今の私の姿とは結びつかないだろうという自信もあった。

 私の作戦はいたってシンプルだ。
 陛下を私に夢中にさせて、愛する女のために良い国王になろうと思わせること。
 馬鹿げていると言われてもいい。
 私は本気だった。

 もちろん最初は違う作戦を考えていた。
 なんとか後宮に潜り込んで、姉のサポートをしよう。
 ロエルの魔の手から守り、イレーヌのいじめを阻止し、無事正妃になれるようアシストするのだと。

 だけど痩せて磨き上げたら思った以上に美しくなったこと。
 そして王都滞在中に、想像以上に国王が愚王として嫌われているということが判明して、そんな男の正妃になるのが本当に姉の幸せだろうかと考え直し、作戦を変えた。

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