悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
不敬罪スレスレの親しみを覚えさせる立ち回り。
開けっぴろげなようでどこか謎めいた曖昧な笑み。
この短時間の会話だけで、陛下が夢中になる理由が理解できる。
だが、だからこそ。
「陛下を篭絡したところで、王宮は乗っ取れないぞ」
隠す気のない牽制にもロベリアは怯まず、むしろ面白そうに目を細めた。
「そうかしら。あたしがその気になれば、簡単に傾きそうじゃない?」
「……」
一瞬、喉が熱を持つ。
安い挑発だ。視線だけを鋭くするが、彼女は笑みを深めるばかりだ。
「忠告しておく。ここは庶民の遊び場ではない。後宮の秩序を乱すなら、たとえ陛下の寵を受けようと容赦はしない」
「まあこわい。宰相様って女性にも厳しいのね」
「あいにく、男女平等主義でね」
ロベリアが笑う。無邪気に。艶やかに。
これも計算なのだろう。
彼女は一挙手一投足にいたるまで、自分がどう見えるかをよく理解した上で振る舞っている。
それらはすべて己の輪郭を隠すための仮面にすぎない。
そう確信していた。
「あたしがこの国を支配すると言ったらどうするつもり?」
ロベリアが不敵に笑う。
「全力で叩き潰すのみだ」
低く告げると、彼女の笑みがほんのわずか深くなった。まるで「上等だ」とでも言うように。
ロベリア。
国を食い潰す愚王が、心を奪われた女。
放置すれば、必ず災いになる。
エミリオ殿下には任せられない。ここから先は、私自身で食い止めなくては。
睨みつけながら決意する私に、悪女がニィ、と赤い唇を吊り上げた。
開けっぴろげなようでどこか謎めいた曖昧な笑み。
この短時間の会話だけで、陛下が夢中になる理由が理解できる。
だが、だからこそ。
「陛下を篭絡したところで、王宮は乗っ取れないぞ」
隠す気のない牽制にもロベリアは怯まず、むしろ面白そうに目を細めた。
「そうかしら。あたしがその気になれば、簡単に傾きそうじゃない?」
「……」
一瞬、喉が熱を持つ。
安い挑発だ。視線だけを鋭くするが、彼女は笑みを深めるばかりだ。
「忠告しておく。ここは庶民の遊び場ではない。後宮の秩序を乱すなら、たとえ陛下の寵を受けようと容赦はしない」
「まあこわい。宰相様って女性にも厳しいのね」
「あいにく、男女平等主義でね」
ロベリアが笑う。無邪気に。艶やかに。
これも計算なのだろう。
彼女は一挙手一投足にいたるまで、自分がどう見えるかをよく理解した上で振る舞っている。
それらはすべて己の輪郭を隠すための仮面にすぎない。
そう確信していた。
「あたしがこの国を支配すると言ったらどうするつもり?」
ロベリアが不敵に笑う。
「全力で叩き潰すのみだ」
低く告げると、彼女の笑みがほんのわずか深くなった。まるで「上等だ」とでも言うように。
ロベリア。
国を食い潰す愚王が、心を奪われた女。
放置すれば、必ず災いになる。
エミリオ殿下には任せられない。ここから先は、私自身で食い止めなくては。
睨みつけながら決意する私に、悪女がニィ、と赤い唇を吊り上げた。