悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
 「次は何がほしい? 絹でも宝石でも、おまえの望みはなんでも叶えてやろう」

 金ならいくらでも湧き出てくる。
 手に入りにくい珍しいものでも、余が命じれば喜んで探しに行く者ばかりだ。

 安物ではロベリアの輝きに負けてしまう。ありふれたモノではロベリアは喜ばない。
 この国内有数のデザイナーに作らせたドレスでさえ、ロベリアの美しさを引き立てるにはまだ足りていない。
 彼女にはそれがよく分かっているのだろう。

 「ふふ、馬鹿ね」

 他の女なら涙交じりの歓声と感謝の口づけが約束されたプレゼントさえ、彼女は微笑一つで受け流してしまう。
 高価なアクセサリーも。
 代々伝わる国宝も。
 庶民には過ぎた口説き文句も。

 当然のものとして受け止めるロベリアを感動させるために、余にできることはないのか。
 歓喜に打ち震え、涙を浮かべ、頬をバラ色に染める瞬間を。
 渇望するあまり、ロベリアへの贈り物が増えていくのを止められなかった。

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