悪女ロベリアの矜持 ~欲にまみれた王族の皆様。〝ただの側室〟に翻弄される気分はいかがですか?~
▽イレーヌ・カリスティア
▽イレーヌ・カリスティア
ロエル殿下が部屋を訪れなくなってから、とうに半月が過ぎていた。
なぜあれほど怒ったのだろう。
いつもなら陛下のお気に入りをどう屈服させるか、話せば楽しそうに乗ってきた。
むしろ「こうすればもっと楽しい」と、さらに鮮やかな手を授けてくれることさえあったのに。
考えれば考えるほど、胸の底で嫌な予感が膨らんでいく。
あの日以来どうにも落ち着かなくて、上手く眠ることができずにいる。
食欲も湧かず、おかげで肌の調子も悪い。
きっとわたくしの思い過ごしよ。疲れて虫の居所が悪かっただけ。
無理にそう考えて気を紛らわせるが、本当は何が原因かなんて、薄々気づいている。
それでも悪あがきのように、部屋の中で行ったり来たりを繰り返す。
ノックの音が聞こえてハッとする。
何気なく窓を見ると、いつの間にか日が暮れかけていた。一体何時間こうしていたのだろう。
「どうぞ」
このまま一人で思い悩んでいても埒が明かないと思い、客人を招き入れる。
先頭にはヴェロニカ。その後ろにリュシーと、馴染みの顔が二つ三つ。わたくしを慕う中級女官たちだ。
「あなたたち……どうしたの?」
気心の知れた顔ぶれに、ホッと肩の力が抜ける。
「最近談話室にいらっしゃらないのが心配で」
「イレーヌ様、お加減はいかがですか?」
ヴェロニカとリュシーが心配そうな顔で問う。
ここのところ、落ち込んだ姿を見せたくなくて彼女たちとも距離を置いていたからだろう。
「まぁ、あなたたち……!」
わたくしがいなくて心細そうな彼女たちを見ると、枯れかけていた自尊心が少しずつ満たされていく。
ロエル殿下が部屋を訪れなくなってから、とうに半月が過ぎていた。
なぜあれほど怒ったのだろう。
いつもなら陛下のお気に入りをどう屈服させるか、話せば楽しそうに乗ってきた。
むしろ「こうすればもっと楽しい」と、さらに鮮やかな手を授けてくれることさえあったのに。
考えれば考えるほど、胸の底で嫌な予感が膨らんでいく。
あの日以来どうにも落ち着かなくて、上手く眠ることができずにいる。
食欲も湧かず、おかげで肌の調子も悪い。
きっとわたくしの思い過ごしよ。疲れて虫の居所が悪かっただけ。
無理にそう考えて気を紛らわせるが、本当は何が原因かなんて、薄々気づいている。
それでも悪あがきのように、部屋の中で行ったり来たりを繰り返す。
ノックの音が聞こえてハッとする。
何気なく窓を見ると、いつの間にか日が暮れかけていた。一体何時間こうしていたのだろう。
「どうぞ」
このまま一人で思い悩んでいても埒が明かないと思い、客人を招き入れる。
先頭にはヴェロニカ。その後ろにリュシーと、馴染みの顔が二つ三つ。わたくしを慕う中級女官たちだ。
「あなたたち……どうしたの?」
気心の知れた顔ぶれに、ホッと肩の力が抜ける。
「最近談話室にいらっしゃらないのが心配で」
「イレーヌ様、お加減はいかがですか?」
ヴェロニカとリュシーが心配そうな顔で問う。
ここのところ、落ち込んだ姿を見せたくなくて彼女たちとも距離を置いていたからだろう。
「まぁ、あなたたち……!」
わたくしがいなくて心細そうな彼女たちを見ると、枯れかけていた自尊心が少しずつ満たされていく。