隠していた想いを伝える時
それに彼氏と別れたその日に違う人と付き合うなんていいのかな。
「……わかんないよ」
考えても答えは出なくて、一人静かな部屋の中で小さくそう呟いた。
それにしても、なかなか槙田くんは戻って来ない。
しばらく布団にくるまって告白の返事を考えていると、部屋の扉が開いて槙田くんが戻ってきた。
「お待たせ。服、乾いてたよ」
「ありがとう」
槙田くんから乾かしてもらった服を受け取ると、ふわふわで温かかった。
そのふわふわ加減に、思わず頬が緩む……。
「相田さんって一人暮らしだったよね?」
「うん。そうだよ」
「じゃあもう遅いし、雨も結構激しく降ってるから今夜は泊まっていきなよ」
「え?」
そういえば、今何時だろう。
部屋の時計を確認すると、もうすぐ21時をまわるところで、たしかに遅い時間ではあるけど、帰ろうと思えば帰れる時間だった。
時計から槙田くんに視線を戻すと、彼は照れ臭そうに笑い、持っていた服ごと私のことを抱きしめてきた。
「ごめん。もう遅いから、なんてのはただの口実で、今日は帰したくないんだ」
「でも、迷惑じゃ……」
「迷惑なわけないでしょ。ほら、お風呂入れたから行っておいで」
「……じゃあ、お借りします」
上手く断ることもできず、とりあえず脱衣室に行ってから考えようと、服を持って立ち上がった。
部屋を出る時、槙田くんの嬉しそうに笑う顔が見えてしまって、あんな顔をされてしまったら、帰れない……。