隠していた想いを伝える時


「な、んで、キス……」

「相田さんのことが、好きだからだよ」

 震える声で問いかけると、槙田くんは私のことをまっすぐ見て、迷いなくそう答えた。


「そんな……冗談、だよね?」

 私たち、そんなに話をしたこともないのに?

 大学ではみんなの中心にいるような人が、私みたいな地味な女を好きだなんて。そんなの、信じられないよ。


「冗談なんかじゃない。ずっと好きだった」

 槙田くんは少し掠れた声でそう言うと、また私の唇を塞いで、服の中に手を入れてきた。

「んん……っ、あっ、ま、待って……」

 私の声は槙田くんに届いているはずなのに、槙田くんの手は止まることなく私の身体を優しく撫でる。


「元彼とは、もうしたの?」

「んっ、ま、だ……、してな……っ、」

 今まで誰にも触れられたことのない場所に手が伸びてきて、身体が変に反応してしまう。

 そんな私の反応に、槙田くんは嬉しそうに笑った。


「雨に濡れて震えていた相田さんも可愛かったけど、こうして身体を熱くして震えている相田さんは、もっと可愛いね」

 槙田くんが私を見つめる視線は優しくて、まるで本当に彼に愛されていると錯覚してしまいそうになる。

 怖い、怖い……。でも、やめてほしくない。

 槙田くんに触れられているところが気持ちよくて、もっと触れてほしいと思っている自分がいた。


 そんな私の気持ちに気付いたのか、槙田くんは私を抱き抱えると、連れて行かれたのは寝室のベッド。

「相田さんのはじめては、俺がもらうから」

 槙田くんは優しく笑って、またキスをした。


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