可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 アリムの使命感が宿ったような、このやる気に満ちた看病もヴァンレックが原因だ。

 おかげで使用人たちもアリムの味方だった。彼が看病しやすいからと言ったら床にブランケットを敷き、彼と一緒にアイリスを掛け布団でぐるぐる巻きにした。そして、アリムが菓子を食べさせる補助はメイドたちが行っている。

(こういう時に考えが一致するなんて、さすが親子だわ)

 ヴァンレックは金髪で、アリムは輝く銀髪。

 だが、押しの強さは父親似なのだなと、ひしひしと感じる。

「アリム、私はもう平気たから何か遊ぼうか――」
「今は休憩時間! おやつを食べるの! アイリスは動いちゃだめっ」

 結構意思は固いらしい。

「アイリス元気になってねっ」
「あはは……私は元気よ。どこも悪くないわ」
「さっきもそう言ってたけど、倒れたんだよっ」
「あなたのパパが言った通り、ただ体力の問題なの。実はね、恥ずかしくて言えなかったこと、アリムに打ち明けるわ」
「なあに?」
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