可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
アイリスがパッと頭を上げると、緊張気味に背筋を伸ばしているシーマスたちの前に、目の片方にかけた小さな丸眼鏡を押し上げながらブロンズが進み出てくる。
「奥様はすでに大公妃であらせられます。それから旦那様は急な用で席を外す形になってしまいました、決して……意図してでは……」
だからしょんぼりする必要はない、と彼のうかがう目が問いかけてくる気がした。
まずはそういうことにしておこう。
「分かりました」
「それでは、ここから屋内へはわたくしが案内いたします」
荷物は騎士や使用人たちが取り出すとのことで、アイリスはブロンズについて邸宅へと上がった。
中も素晴らしかった。玄関ホールは広く、天井も高い。
柱や壁は金で装飾が施され、建築も家具も何もかも洗練された美がある。
(獣のように狂暴な大公様と聞いていたけど、美的観点も持った、素晴らしいお人柄しか感じないのよねぇ)
実家のエティックローズ侯爵家が、見栄で高価なものを屋敷内にたっぷり押し込んでいるから、よく分かる。
「奥様はすでに大公妃であらせられます。それから旦那様は急な用で席を外す形になってしまいました、決して……意図してでは……」
だからしょんぼりする必要はない、と彼のうかがう目が問いかけてくる気がした。
まずはそういうことにしておこう。
「分かりました」
「それでは、ここから屋内へはわたくしが案内いたします」
荷物は騎士や使用人たちが取り出すとのことで、アイリスはブロンズについて邸宅へと上がった。
中も素晴らしかった。玄関ホールは広く、天井も高い。
柱や壁は金で装飾が施され、建築も家具も何もかも洗練された美がある。
(獣のように狂暴な大公様と聞いていたけど、美的観点も持った、素晴らしいお人柄しか感じないのよねぇ)
実家のエティックローズ侯爵家が、見栄で高価なものを屋敷内にたっぷり押し込んでいるから、よく分かる。