可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 翌日、アリムとの昼食まで過ごしたのち、彼と別れることになった。

 化粧まで本番と同じくしっかり仕上げて行うそうで、準備に時間がかかるため――だとは説明を受けていた。

 少女時代の記憶のダンスと、全然違っている。

(余計に緊張するわっ)

 メイドたちに着せられたのは、二十着目に購入した既製品の白いドレスだ。清楚の印象が強く、ダンスのターンも美しくなるよう考えられて裾部分が広がりやすく設定され、加えて何枚も生地が重ねられて可愛らしくふわふわしている。

(まさにお姫様っ、私のこれまでの印象と違いすぎる!)

 メイドたちが髪も邪魔にならないよう、編み込みをしてアイリスの顔がよく見えるようにしてくれた。

 そうすると、自分でも一層似合っているのを感じて嬉しい。

 だが、他人の目からするとどうなのだろうと気になる。これから会うのはヴァルトクス大公家の臣下の一つ、ロリスロード伯爵の妻、レベッカ・ロリスロード伯爵夫人だ。

 そして、ヴァンレックも見に来ることになっている。
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