可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
付け足したい本音を思ったら引きつり笑顔になってしまい、アイリスは速やかに口を閉じる。
こちらに目を戻したヴァンレックが、「ふっ」と小さく笑った。
「君は、嘘も苦手らしい」
どの口が言っているのでしょうか、と相手が『大公様』でなかったら言い返していただろう。
彼こそ正直者だろう。見つめてくる目は上機嫌だし、どこか柔らかな視線はずっと『似合っている』と伝えてくる気もして、アイリスはこらえきれなくなった。
「旦那様に金銭の負担をかけてしまったのに、なんだか嬉しそうですね」
思わず照れ隠しで言い返してしまった。
「そうだな。ドレスを購入してよかったと改めて思った」
「えっ?」
「それからアリムより、俺が先に見られたことも嬉しいと感じている」
「えぇっ」
なんでそういうふうに感じているのだろう。
その時、二人の騎士がサロンの出入り口に立った。
「ダンスの講師が到着されました」
ハッとして視線を向けると、騎士たちに促されて一人の貴婦人が進んでくる。
こちらに目を戻したヴァンレックが、「ふっ」と小さく笑った。
「君は、嘘も苦手らしい」
どの口が言っているのでしょうか、と相手が『大公様』でなかったら言い返していただろう。
彼こそ正直者だろう。見つめてくる目は上機嫌だし、どこか柔らかな視線はずっと『似合っている』と伝えてくる気もして、アイリスはこらえきれなくなった。
「旦那様に金銭の負担をかけてしまったのに、なんだか嬉しそうですね」
思わず照れ隠しで言い返してしまった。
「そうだな。ドレスを購入してよかったと改めて思った」
「えっ?」
「それからアリムより、俺が先に見られたことも嬉しいと感じている」
「えぇっ」
なんでそういうふうに感じているのだろう。
その時、二人の騎士がサロンの出入り口に立った。
「ダンスの講師が到着されました」
ハッとして視線を向けると、騎士たちに促されて一人の貴婦人が進んでくる。