可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
「僕がもう少し大きかったらなぁ」

 大公様もどうして面倒臭いことを、とアイリスは困ってしまう。

 夕食の席でダンスの授業が話題になった。

 もちろん聞きたがったのはアリムだ。そうしたらヴァンレックは自慢するみたいに彼に話し、気付いた時にはアリムと彼の言い合いが勃発していた。

 ――なぜ?

 なんてアイリスは不思議に思ったものだ。

 アリムは。自分のほうが一緒に過ごしたと主張し、ヴァンレックはアイリスをとても楽しませたし有意義な時間を一緒に過ごしたと言い返す。

(子供相手に何を張り合っているの)

 おかげで、アリムを落ち着かせるため、アイリスは就寝まで一緒にいると提案したのだ。

「でも、いいんだ。アイリスのためなら我慢する」

 アイリスは、ほっとした。

 ヴァンレックの言う通り、アリムは彼女に必要なら受け入れてくれるようだ。それだけ懐いてくれたということだろう。

「ふふ、ありがとう。きっと上達するわね」
「うん! 僕もアイリスと踊れるのを楽しみにしてるね! それにね、アイリスもパパと一緒にできて、とても楽しかったみたいだし。だからしばらく我慢するの」
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