可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
月明かりが彼の濃く艶やかな金髪を照らし出している。
「……はぁ」
何度目か分からない吐息がぼれて、彼は組んだ手に頭を乗せた。
アイリスとのことをずっと思い返していた。
彼は、一緒にいたくてダンスの授業を思い付いた。
アイリスによくしてあげたいと思う気持ちが止まらなくて、それを理由に彼女へドレスを贈ることにも決めたのだ。
子供を相手にしている彼女は健気で、眩しくて、愛らしいと思っていた。
同じお菓子を食べて笑い合っている姿は開放的で、もしかしたら、そちらが彼女の本来の姿なのではないかと薄々感じ始めた。
今日、ダンスの練習相手をして、彼女が男と踊った経験さえないのだと判明した。
相手の手を取るのもぎこちなく、くっつくのも遠慮する彼女は初々しくて愛らしかったが、そうされ続けると、ヴァンレックは物足りなさを覚えた。
つい、やや強引に引き寄せたら、彼女は恥ずかしそうに怒鳴ってきた。
でも、耳に全然きんきんと響きもしない可愛い声だった。
「……はぁ」
何度目か分からない吐息がぼれて、彼は組んだ手に頭を乗せた。
アイリスとのことをずっと思い返していた。
彼は、一緒にいたくてダンスの授業を思い付いた。
アイリスによくしてあげたいと思う気持ちが止まらなくて、それを理由に彼女へドレスを贈ることにも決めたのだ。
子供を相手にしている彼女は健気で、眩しくて、愛らしいと思っていた。
同じお菓子を食べて笑い合っている姿は開放的で、もしかしたら、そちらが彼女の本来の姿なのではないかと薄々感じ始めた。
今日、ダンスの練習相手をして、彼女が男と踊った経験さえないのだと判明した。
相手の手を取るのもぎこちなく、くっつくのも遠慮する彼女は初々しくて愛らしかったが、そうされ続けると、ヴァンレックは物足りなさを覚えた。
つい、やや強引に引き寄せたら、彼女は恥ずかしそうに怒鳴ってきた。
でも、耳に全然きんきんと響きもしない可愛い声だった。