可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
「普通の狼はそもそも喋らない。獣化を持っている獣人族は、祖先だといわれている神獣の影響を受けて『人語を話す』という力が働いているとか……はぁ」
「なんですか、そのため息は?」
「君は、俺が怖くないのか?」
もしこの狼が急に人の思考を失ったら、と想像すると、確かに怖い。
だから考えないことにしていた。
アイリスは、零時までここにいると決めたのだから。
「旦那様を心配して過ごすより、旦那様も一人で時間が来るのを待つより、誰かと話していたいほうがきっといいでしょう?」
不思議と先程までの苦しい感じは胸から消えている。
たぶん、いくら危険があると言われてもアイリスは、ここを動かないだろう。
こうして彼と話していると、自分の選択は正しいと感じる。
「旦那様の役に立ちたいんです。こんな私でも、そばにいることくらいならできますから」
だから、もういることを否定しないでほしい。
そんな子供みたいな我儘な思いが込み上げて、アイリスはすねたように腕に顔の下を埋める。
「――ヴァンレック、と」
「なんですか、そのため息は?」
「君は、俺が怖くないのか?」
もしこの狼が急に人の思考を失ったら、と想像すると、確かに怖い。
だから考えないことにしていた。
アイリスは、零時までここにいると決めたのだから。
「旦那様を心配して過ごすより、旦那様も一人で時間が来るのを待つより、誰かと話していたいほうがきっといいでしょう?」
不思議と先程までの苦しい感じは胸から消えている。
たぶん、いくら危険があると言われてもアイリスは、ここを動かないだろう。
こうして彼と話していると、自分の選択は正しいと感じる。
「旦那様の役に立ちたいんです。こんな私でも、そばにいることくらいならできますから」
だから、もういることを否定しないでほしい。
そんな子供みたいな我儘な思いが込み上げて、アイリスはすねたように腕に顔の下を埋める。
「――ヴァンレック、と」