可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 そう思うとこれまで外に行く気はまっくたなかった。でも、アリムが喜んでくれるのではないかと考えたら、必要な場所に訪れて、自分でと選びたいという気持ちが止まらなくなる。

(まだお披露目がされていないからアリムは連れていけないけど、かえっていいのかもしれないわ。私のことを耳にしたら悲しむかもしれないし……)

 ブロンズはしばし考え込む。

「あ、もしかして、絵本も選ぶ基準があったりする?」
「いえ、そういうわけでは……ああ、それでしたら旦那様と行かれるのはいかがですか?」
「ヴァンレック様と?」
「旦那様とでしたら小人数で行くことも可能です。行き来も最短で済むかと」

 そういえば、ヴァンレック自身が国王の護衛にもなれる実力者だった。

「そうね。好きにしていいとは言われたけど、息子に与える本ですものね。どういったものがいいのか彼に直接確認できるのはいいかも。彼が戻られてから決めましょうか」

 ブロンドは満足げだった。その後ろでメイドたちも、なぜか楽しみだという空気を滲ませていた。

 ◇◇◇
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