可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
「ひぇっ、お、奥様が……!」
「突っ立っていないで、まずは運んで移動して差し上げて!」
「いるのですから動いてくださいましっ」
「は、はいっ」
騎士たちが、つい敬語になってメイドたちの指示に従う。
アイリスは書斎机のほうから、ソファへと移された。
たった一通だけ先に開かれている手紙と、出されている招待状にブロンズが気付く。
「これが、原因ですか」
便箋を汚らしいものを持ち上げるように指でつまみ上げたブロンズの声は、質問というより、確認だった。
アイリスはメイドからもらった柔らかなタオルに鼻先まで埋め、うなずく。
そして、自分では回答しきれなかった判断を聞きたいのだと伝え、考えていたことをすべて話した。
「――いや、離縁なんて絶対だめですよ」
騎士たちは聞き終わるなり、ズバッと口を揃えた。
「なんでそんな結論に達するんですか」
「だって……」
「そうですわ奥様、一人で抱え込む必要はないのです」
メイドたちが、アイリスの目からまだ少しこぼれた涙を拭った。
「突っ立っていないで、まずは運んで移動して差し上げて!」
「いるのですから動いてくださいましっ」
「は、はいっ」
騎士たちが、つい敬語になってメイドたちの指示に従う。
アイリスは書斎机のほうから、ソファへと移された。
たった一通だけ先に開かれている手紙と、出されている招待状にブロンズが気付く。
「これが、原因ですか」
便箋を汚らしいものを持ち上げるように指でつまみ上げたブロンズの声は、質問というより、確認だった。
アイリスはメイドからもらった柔らかなタオルに鼻先まで埋め、うなずく。
そして、自分では回答しきれなかった判断を聞きたいのだと伝え、考えていたことをすべて話した。
「――いや、離縁なんて絶対だめですよ」
騎士たちは聞き終わるなり、ズバッと口を揃えた。
「なんでそんな結論に達するんですか」
「だって……」
「そうですわ奥様、一人で抱え込む必要はないのです」
メイドたちが、アイリスの目からまだ少しこぼれた涙を拭った。