可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
突然大音量で名前を呼ばれて、アイリスはソファの上で身を縮こまらせて飛び上がった。
開いたままの出入り口から駆け込んできたのは、肩にアリムを俵のように担いだヴァンレックだ。
「実家から手紙が来ただろう。行こう」
「行くって……これから?」
「日をずらせば、君を急かすことになってしまうからな。ついでに家族旅行といこう」
「王都までいくつか観光ができるよ!」
ヴァンレックの肩から挙手して主張したアリムの元気いっぱいの様子に、アイリスは気も抜けていく。
「……あの、ヴァンレック様が休めるのって一週間でしたよね? そろそろ日数の残り僅かですが」
「陛下に、妻の妹の結婚式に主席すると伝えた。招待状が届いたのが〝なぜか〟今日であり、妻に恥をかかせたくないので時間がないし今日にでも発ちたい、と」
「それで返事があったのですか?」
「ああ、いいそうだ」
そんなにあっさりと許可が下りたことに、アイリスは呆気に取られた。
(ううん、大事な弟の伝書だからすぐに確認したのね)
開いたままの出入り口から駆け込んできたのは、肩にアリムを俵のように担いだヴァンレックだ。
「実家から手紙が来ただろう。行こう」
「行くって……これから?」
「日をずらせば、君を急かすことになってしまうからな。ついでに家族旅行といこう」
「王都までいくつか観光ができるよ!」
ヴァンレックの肩から挙手して主張したアリムの元気いっぱいの様子に、アイリスは気も抜けていく。
「……あの、ヴァンレック様が休めるのって一週間でしたよね? そろそろ日数の残り僅かですが」
「陛下に、妻の妹の結婚式に主席すると伝えた。招待状が届いたのが〝なぜか〟今日であり、妻に恥をかかせたくないので時間がないし今日にでも発ちたい、と」
「それで返事があったのですか?」
「ああ、いいそうだ」
そんなにあっさりと許可が下りたことに、アイリスは呆気に取られた。
(ううん、大事な弟の伝書だからすぐに確認したのね)