可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
不意にアンメアリーが、スカートのポケットから何かを取り出す。
それはごつごつした丸い岩で、何やら割れ目が赤黒く光って見える。
ほとんど引きこもっていたアイリスが世間知らずにも小首を傾げている間に、見ていた全員が、悠長な食事も切り上げて立ち上がった。
「え、えっ、何この反応――」
「なぜ会場に魔獣をおびき寄せるものを持ち込んでいるんだ!」
「え?」
「匂いだけでもまずいんだぞっ、割れないように布か何かで包みなさいっ」
女性たちが次々に立ち上がって悲鳴を上げる。
身なりが立派な紳士たちも騒いだ。
ただ一人、騒ぎの中心人物の向かいで座ったままのアイリスだけが、状況を呑み込めない。
周りの制する言葉は、かえってアンメアリーを逆上させたらしい。
「うるさい! これでお姉様に痛い目を見せられるんだもん!」
ひっく、アンメアリーがとしゃくりを上げる。
(えーっ、これ確実に、ありえないくらいものすごく酔ってるじゃない!)
それはごつごつした丸い岩で、何やら割れ目が赤黒く光って見える。
ほとんど引きこもっていたアイリスが世間知らずにも小首を傾げている間に、見ていた全員が、悠長な食事も切り上げて立ち上がった。
「え、えっ、何この反応――」
「なぜ会場に魔獣をおびき寄せるものを持ち込んでいるんだ!」
「え?」
「匂いだけでもまずいんだぞっ、割れないように布か何かで包みなさいっ」
女性たちが次々に立ち上がって悲鳴を上げる。
身なりが立派な紳士たちも騒いだ。
ただ一人、騒ぎの中心人物の向かいで座ったままのアイリスだけが、状況を呑み込めない。
周りの制する言葉は、かえってアンメアリーを逆上させたらしい。
「うるさい! これでお姉様に痛い目を見せられるんだもん!」
ひっく、アンメアリーがとしゃくりを上げる。
(えーっ、これ確実に、ありえないくらいものすごく酔ってるじゃない!)