可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
床に崩れた時に頭をしたたかに打った。ショックと、そして衝撃で、彼女はあの一瞬、本当に死んだのだ。
それはほんのわずかなことで、次に息を吸い込んだのは『有栖』のほうだった。
悟った瞬間、強い怒りが込み上げた。
「お姉様かわいそ~。獣人族って、迎え入れた家族以外は敵とみなす残酷な一面も持っている野蛮な種族なの。がんばってね?」
「アンメアリーいけません。いちおうは建国の種族として扱わないと」
少女、アンメアリーが「はーい」と答える中、父親のほうが続ける。
「お前が嫁ぐのは、すでに子を持った獣人族だ。覚悟しておくよう心構えをさせてくれる私たち両親の恩を覚えておきなさい」
冷笑をもらしそうになった。
(だからこそ私の名前を挙げたんでしょ? どれだけ嫌いなのよ)
でも、だからこそ彼らの前では弱い姿を微塵にも出したくないと思った。
強く見つめ返すと、三人が戸惑ったような空気を見せる。
「言いたいことはもう分かっています。説明もしかと聞きました。私が嫁ぎますので、どうぞお好きに追い出してくださいませ」
アイリスはドレスのスカートの片方をつまむと、大きく広げて一礼する。
それはほんのわずかなことで、次に息を吸い込んだのは『有栖』のほうだった。
悟った瞬間、強い怒りが込み上げた。
「お姉様かわいそ~。獣人族って、迎え入れた家族以外は敵とみなす残酷な一面も持っている野蛮な種族なの。がんばってね?」
「アンメアリーいけません。いちおうは建国の種族として扱わないと」
少女、アンメアリーが「はーい」と答える中、父親のほうが続ける。
「お前が嫁ぐのは、すでに子を持った獣人族だ。覚悟しておくよう心構えをさせてくれる私たち両親の恩を覚えておきなさい」
冷笑をもらしそうになった。
(だからこそ私の名前を挙げたんでしょ? どれだけ嫌いなのよ)
でも、だからこそ彼らの前では弱い姿を微塵にも出したくないと思った。
強く見つめ返すと、三人が戸惑ったような空気を見せる。
「言いたいことはもう分かっています。説明もしかと聞きました。私が嫁ぎますので、どうぞお好きに追い出してくださいませ」
アイリスはドレスのスカートの片方をつまむと、大きく広げて一礼する。