可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 この世界の『アイリス』はそうではなかったはずなので、前世とそこが変わっていないことにも衝撃を受ける。

 てっきり、この『悪女顔』なら表情なんて変化しないと思っていた。

 しかし中身が変われば、そういうことも変わってしまうのか。

「……えぇと、その、旦那様はもう少し子供との接し方を覚えたほうがいいような、と考えていたのよ」

 みんな気付いている可能性を考え、そう告げた。

 メイドたちは顔を見合わせる。

「正直に答えてくると助かるわ。どう思う?」

 主人に対して文句を言いづらいのは理解できる。彼女たちは、過ごしていてとても優秀なメイドたちだとはアイリスも理解していた。

 許可して促すと、彼女たちは少しぎこちないがいい父子だと答えてくる。

「お二人がおられる部屋にわたくしたちは入ることがありませんので、旦那様がお相手されている際の状況は見ていませんが、アリム様の日頃のご様子からそれを感じます」
「入らないの?」
「はい。呼び出しがあれば、入室して後片付けなどは行います」
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