恋は手のひらの上で
視線を落とし、さっき椎名さんが持ってきてくれたスウェットを見下ろした。
きちんと洗濯されたそれを持ち直す。
柔らかい生地。
ほんのり、同じ匂いがした。
落ち着いた匂い。
私はゆっくり息をついて、着ていたブラウスのボタンに手をかけた。
─────スウェットは袖や裾が思った以上に長かった。
ワンサイズとかいう問題じゃないほど。
手がほとんど隠れてしまう。
裾も太ももあたりまであって、完全にサイズが合っていない。
鏡に映る自分が、だいぶちぐはくだ。
私は袖を何回も折りながら、気持ちばかり焦っていること気がついて深呼吸する。
着替え終わって、そっと脱衣所のドアを開けた。
廊下の先から、キッチンで何かしている音が聞こえる。
水の音。
食器が軽く触れる音。
家の音だ─────。
少しだけ安心して、リビングに戻る。
「お借りしました」
声をかけると、椎名さんが振り返った。
その瞬間。
一瞬だけ、動きが止まる。
そして、思ったよりも分かりやすく笑った。
「大きすぎましたね」
視線が私の袖と裾に落ちる。
私も折り返しまくった自分の腕を見る。確かに、ぶかぶかだ。
きちんと洗濯されたそれを持ち直す。
柔らかい生地。
ほんのり、同じ匂いがした。
落ち着いた匂い。
私はゆっくり息をついて、着ていたブラウスのボタンに手をかけた。
─────スウェットは袖や裾が思った以上に長かった。
ワンサイズとかいう問題じゃないほど。
手がほとんど隠れてしまう。
裾も太ももあたりまであって、完全にサイズが合っていない。
鏡に映る自分が、だいぶちぐはくだ。
私は袖を何回も折りながら、気持ちばかり焦っていること気がついて深呼吸する。
着替え終わって、そっと脱衣所のドアを開けた。
廊下の先から、キッチンで何かしている音が聞こえる。
水の音。
食器が軽く触れる音。
家の音だ─────。
少しだけ安心して、リビングに戻る。
「お借りしました」
声をかけると、椎名さんが振り返った。
その瞬間。
一瞬だけ、動きが止まる。
そして、思ったよりも分かりやすく笑った。
「大きすぎましたね」
視線が私の袖と裾に落ちる。
私も折り返しまくった自分の腕を見る。確かに、ぶかぶかだ。