ゴシップ記者令嬢なので婚約破棄の真実を暴いたら侯爵令息さまに付きまとわれています。邪魔です。

真実と未来

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「クララが……私を洗脳だとっ」

 王族専用サロンに集まった関係者の前で、ローランド王子は絶句した。
 ルーシーが導き出した「聖力による心への癒し、結果としての依存」という推論を、アーサーが話して聞かせたからだ。アーサーの言ならば王子も聞くしかない。

 この場にいるのは五人だけ。
 ルーシー、アーサー、キャサリン。そしてローランド王子とクララだ。
 もしクララの力が思った通りのものならば、外部に広まってしまっては困る。

「洗脳は言いすぎかとも思っています。魅了とか、過度の共感とか、そういうものですよ」

 ルーシーはしゃべりながらクララの反応をじっと注視していた。話が進むにつれ青ざめていき、今やガタガタふるえている。

 クララは、先日訴えた事件への反証だけだと思ってここに来たのだ。
 アリバイの証人がいるとしても、呼び出しがショックで日時の記憶があいまいだとでも言えばなんとかなると考えていた。なんといってもローランド王子はクララの味方なのだから。
 なのに、そのローランド王子との絆が壊されてしまった――。

「クララ……」

 ローランド王子が苦しげに名を呼ぶ。みずからの行動や思考回路に違和感を覚え始めたのだった。

「君は、私にそんなことを」
「違います……!」

 責める口調のローランドに耐えられなくなり、クララが悲鳴のように言い返す。

「いえ、違わないけど……キャサリンさまとの間を引き裂こうだなんて思ってなかった……!」

 ワッと泣き出したクララはか弱い少女でしかない。クララを囲み、全員が困惑していた。


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