ゴシップ記者令嬢なので婚約破棄の真実を暴いたら侯爵令息さまに付きまとわれています。邪魔です。

「あーそれ、お忍びの用事があっただけですよ。キャサリンさんは徒歩で街へ向かったんです」

 発言したのはもちろんルーシーだ。そこにいる全員の耳目が集まる。キャサリンがハッと慌てた様子なのは図星なのだろうか。

「君は誰だ。割り込むのならそれなりの責任を負う覚悟はあるんだろうな」

 ツ、と前に出て来てルーシーに問いかけたのは美形の上級生だった。
 アーサー・ゴールドウィン侯爵子息。これも学園の有名人だ。高位貴族なうえにイケメンすぎて縁談が降るように殺到し、相手をしぼれないというモテ男。ローランド王子の友人でもある。

「申し遅れました、私はルーシー・ミルフォード。新聞部員です!」
「ほう……なんだかズケズケ切り込む記者がいるというのは聞いたことがあるが」
「あ、きっとそれ私ですね! いやあ私も名が売れてきちゃいましたか、ふふふ」
「別に褒めていないのだが?」

 アーサーの表情がくもった。これ、ヤバい女なのでは。
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