あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~
「被害がなくてよかった」
「ありがとうございます。須南先輩が言ってくれなかったら、不正に利用されていたかもしれないです」
私が頭を下げると、彼は「いや、俺は別に」と謙遜して恐縮していた。
こうして親身に寄り添うところも、昔とまったく変わっていない。
「それにしても痛そうだな」
同情した彼が、再び私の左手を見て顔をしかめた。
「しばらくは日常的に不便でしょうね。キーボードも打ちにくいし……」
「キーボード?」
「仕事でパソコンを使うので。私、アトラス出版で記者として働いていて、『Pulse』っていう旅行情報誌の記事を書いているんです」
笑みを浮かべてそう言うと、「へぇ、安斉は記者になったのか」と目を見張られた。
彼の知る昔の私は、どこにでもいる普通の大学生で、とくに旅行が好きだったわけじゃなかったから、意外に思われたのかもしれない。
「記事は国内の旅館やホテルの紹介が多いんですけど、周辺のレジャーとか観光情報の特集もあって、すごく楽しく仕事させてもらってます」
ていねいに取材を重ね、それを自分の記事としてまとめてアウトプットしているときが、私は一番充実していると思う。
「ありがとうございます。須南先輩が言ってくれなかったら、不正に利用されていたかもしれないです」
私が頭を下げると、彼は「いや、俺は別に」と謙遜して恐縮していた。
こうして親身に寄り添うところも、昔とまったく変わっていない。
「それにしても痛そうだな」
同情した彼が、再び私の左手を見て顔をしかめた。
「しばらくは日常的に不便でしょうね。キーボードも打ちにくいし……」
「キーボード?」
「仕事でパソコンを使うので。私、アトラス出版で記者として働いていて、『Pulse』っていう旅行情報誌の記事を書いているんです」
笑みを浮かべてそう言うと、「へぇ、安斉は記者になったのか」と目を見張られた。
彼の知る昔の私は、どこにでもいる普通の大学生で、とくに旅行が好きだったわけじゃなかったから、意外に思われたのかもしれない。
「記事は国内の旅館やホテルの紹介が多いんですけど、周辺のレジャーとか観光情報の特集もあって、すごく楽しく仕事させてもらってます」
ていねいに取材を重ね、それを自分の記事としてまとめてアウトプットしているときが、私は一番充実していると思う。