あの日を越えて、二度目の初恋を~最愛の彼との再会愛~
「事件を目撃してたから……って、今日も一緒に警察署へ行ってくれたの」
「うわぁ、相変わらず優しいイケメンだね」

 懐かしむような口調でそう言うけれど、彼女は須南先輩と面識がない。
 昔、なにかの拍子にスマホで撮った写真を見せたことがあるから、彼の綺麗な顔立ちがなんとなく記憶に残っているのかもしれない。

「なにかお礼をさせてほしいって言ったら、今度食事に行くことになって」
「マジで? 急展開! きっと神様が巡り会わせてくれたんだね。これからどうなるか楽しみ」

 フフッと意味ありげに笑う董子に対し、私はふるふると首を横に振った。

「私、昨日康史と別れたばかりだよ?」
「でもね、逆に運命的じゃない? 元カレと別れた直後に初恋の人が現れたんだから」

 〝初恋〟――そう呼ぶには年齢的に遅かったなと、我ながら思う。
 十代のころの私は奥手で、まだ誰とも付き合った経験がなくて、今と比べたら恋愛無知だった。
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