最低で大嫌いなあなた、結婚してください
「私の両親は小さな会社を営んでいました。ですが経営が傾き、月々の返済をしていくのも厳しくなりました。いわゆる、黒字倒産だったのだと思います。店の利益は出ていましたが、借入金の返済ができなくなっていきました。返済するために消費者金融に借り入れをし、貯金はなくなり、家族は経営者なのにカツカツな生活をしていました」
話の行方を察し、祥吾の顔色が悪くなる。
「借り入れをしていたのは、かなえ銀行。私の両親は当時二十五歳のあなたがに本社地下駐車場で車に乗るタイミングで、直接嘆願しにいったそうです。一部始終の話は当時の秘書から聞きました。正式なアポイントも取らず、あなたの移動中に押しかけたのはうちの両親に非があります。……ですがあなたは……っ、私の両親を土下座させ、その頭を踏んだ……っ。そして原状を回復させる案も出さず、自己破産を勧めた……っ。『将来のあるお子さんがいるなら、重荷になる自分たちを損切りした方がいいんじゃないですか?』と言って……っ」
鞠花は大粒の涙を零し、祥吾を激しい憎悪を込めて睨んでいた。
彼はこの上ないショックを受け、目を見開いて顔色を失っている。
「……俺は……」
それでも彼は何か言おうとしたが、続く言葉を発する事はできなかった。
クズに好きな人ができて改心しようとしても、過去の行いばかりは覆す事はできない。
彼はそのあとも喘ぐように口を開いていたが、――――結局何も言う事はなかった。
鞠花は気持ちを落ち着かせ、続きを話す。
「……両親は、自己破産するために自宅を含めた資産をすべて売り払い、私を祖父母に任せて首を吊りました」
暗い目をして言う鞠花を見て、祥吾は自分を刺した東を思い出した。
事件を起こす間際、彼女もこんな暗い目をしていた。
すべてに絶望し、激しい憎しみと怒り、悲しみに苛まれた目。
「……すまな、かった……」
かすれた声で謝罪しても、鞠花は何も言わず嗚咽していた。
彼女は必死に感情をコントロールしようとしているが失敗し、嗚咽は次第に大きくなっていく。
鞠花はどうにもならない感情を制御しきれず、両手で顔を抑え、食い縛った歯の間から悲鳴に似た叫びを漏らした。
「――――っあなたを! 愛していたのに!!」
魂を震わせるかのような絶叫が室内に響き、祥吾の目から涙が零れる。
「……っ泣かないでください! 何であなたが泣くの!?」
鞠花は叩きつけるように叫び、「ぁ、あぁあああ……っ!」と声を上げて泣き始めた。
話の行方を察し、祥吾の顔色が悪くなる。
「借り入れをしていたのは、かなえ銀行。私の両親は当時二十五歳のあなたがに本社地下駐車場で車に乗るタイミングで、直接嘆願しにいったそうです。一部始終の話は当時の秘書から聞きました。正式なアポイントも取らず、あなたの移動中に押しかけたのはうちの両親に非があります。……ですがあなたは……っ、私の両親を土下座させ、その頭を踏んだ……っ。そして原状を回復させる案も出さず、自己破産を勧めた……っ。『将来のあるお子さんがいるなら、重荷になる自分たちを損切りした方がいいんじゃないですか?』と言って……っ」
鞠花は大粒の涙を零し、祥吾を激しい憎悪を込めて睨んでいた。
彼はこの上ないショックを受け、目を見開いて顔色を失っている。
「……俺は……」
それでも彼は何か言おうとしたが、続く言葉を発する事はできなかった。
クズに好きな人ができて改心しようとしても、過去の行いばかりは覆す事はできない。
彼はそのあとも喘ぐように口を開いていたが、――――結局何も言う事はなかった。
鞠花は気持ちを落ち着かせ、続きを話す。
「……両親は、自己破産するために自宅を含めた資産をすべて売り払い、私を祖父母に任せて首を吊りました」
暗い目をして言う鞠花を見て、祥吾は自分を刺した東を思い出した。
事件を起こす間際、彼女もこんな暗い目をしていた。
すべてに絶望し、激しい憎しみと怒り、悲しみに苛まれた目。
「……すまな、かった……」
かすれた声で謝罪しても、鞠花は何も言わず嗚咽していた。
彼女は必死に感情をコントロールしようとしているが失敗し、嗚咽は次第に大きくなっていく。
鞠花はどうにもならない感情を制御しきれず、両手で顔を抑え、食い縛った歯の間から悲鳴に似た叫びを漏らした。
「――――っあなたを! 愛していたのに!!」
魂を震わせるかのような絶叫が室内に響き、祥吾の目から涙が零れる。
「……っ泣かないでください! 何であなたが泣くの!?」
鞠花は叩きつけるように叫び、「ぁ、あぁあああ……っ!」と声を上げて泣き始めた。