魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意
発端はリリーが泣きながら、びしょ濡れになって帰ってきたこと。
ルイとロミであれば、どうとでも対処もできるし、まったく反応をしないため、やっている方もつまらないだろうがリリーは別だ。
彼女は大きな反応をして、反撃もしないため標的になってしまう。

今日も彼女は生ゴミまみれになっていた。
なんともいえない悪臭を放つリリーを部屋に招き入れると、彼女は迷惑をかけられないと部屋の外に出ようとする。

ルイにリリーの世話を頼み、綺麗にするために水場へと向かった。
綺麗になったリリーは冷水で体を洗ったためか、プルプルと震えながら申し訳なさそうに頭を下げた。
そんな弱々しい人間らしい姿がなんとも愛らしく庇護欲を誘う。


「リリー、大丈夫?」

「申し訳ございません……シャルレーヌ様の食事、ダメになってしまいました」

「食事なんていいのよ」

「そんなことありません。わたしは侍女失格です……」


自分のことではなく、シャルレーヌの食事の心配をしているではないか。
潤んでいる瞳を見つつ、リリーの髪を撫でた。
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