響け!涙のペザンテ
レオンハルトはロヴィスに頭を下げる。ロヴィスも「ありがとうございます」と頭を下げた。沈黙が流れる。その中でレオンハルトは考えていた。
(貴族当主が亡くなったことを伝えるだけなら、探偵事務所ではなく兄さんの方に顔を出すだろう。一体何が目的だろうか)
顔をゆっくりと上げたロヴィスは汗をハンカチで拭き、持ってきた鞄の中から封筒を取り出した。
「これはアルベルト様が生前作成された遺言書でございます」
「拝見します」
レオンハルトはその遺言書を見て、「これは面白いですね」と口角を上げた。探偵の好奇心を刺激するには充分の代物である。
「できれば、ブリュールの屋敷に来ていただきたいのです。この遺言書では話が進みません」
困った様子でロヴィスが言う。当然だろうとレオンハルトは頷いた。
『私の死因を見つけた者に屋敷と全財産を渡す』
遺言書にはたったそれだけが書かれていた。
早速レオンハルトはロヴィスと共にブリュールの屋敷に向かうことにした。アントーニョたちにもそのことを伝え、レオンハルトは事務所を出る支度をする。
(貴族当主が亡くなったことを伝えるだけなら、探偵事務所ではなく兄さんの方に顔を出すだろう。一体何が目的だろうか)
顔をゆっくりと上げたロヴィスは汗をハンカチで拭き、持ってきた鞄の中から封筒を取り出した。
「これはアルベルト様が生前作成された遺言書でございます」
「拝見します」
レオンハルトはその遺言書を見て、「これは面白いですね」と口角を上げた。探偵の好奇心を刺激するには充分の代物である。
「できれば、ブリュールの屋敷に来ていただきたいのです。この遺言書では話が進みません」
困った様子でロヴィスが言う。当然だろうとレオンハルトは頷いた。
『私の死因を見つけた者に屋敷と全財産を渡す』
遺言書にはたったそれだけが書かれていた。
早速レオンハルトはロヴィスと共にブリュールの屋敷に向かうことにした。アントーニョたちにもそのことを伝え、レオンハルトは事務所を出る支度をする。