光王子と月夜のシンデレラ
砂浜へ上がり、腕に張り付いたパーカーが気持ち悪いので、水を絞ろうとパーカーを脱ぐ。
パーカーの水を絞っていると、今宮くんが珍しく慌てている。

「ちょっ……なっ!」
「え?」
「急に脱ぐなって……」
「え、だって濡れてますし……水着着てるんだしいいじゃないですか」

変なのと思いつつも、時間のことを思い出し急いで歩き始める。

「……あんたは本当に、俺を男として意識してないんだな」
「ん?何か言いました?」
「……何でもない」

今宮くんがポツリと何か言った気もするけれど、今は急いで戻らなきゃ。

「ほら、行きましょう!」
「とりあえずパーカー着たら?」
「そ、そうですよね!すみません、お見苦しい姿を……」

「……はあ。何にもわかってない」

また何か聞こえた気がするけれど、やっぱり今は先を急ぐ。
お肉を焼き始めている香りがしてきた。

「今宮くん!バーベキューが待っていますよ!」
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