履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
いつかは…
2人は着替えてタクシーで椿さんの家に向かった。
庭には既に何人かの人が来ていて、ワインを嗜んでいる。
「万珠、今日はアルコールは程々にな(笑)」
「はい(笑)」
フランスでのディナーパーティーは椿さんの温かい人柄とのんびり、ゆったりとした雰囲気に包まれた。
帰りのタクシーでは慧介の口数が少なかったのが万珠は気になり
「慧くん、緊張して寝れないなら万珠と寝る?」
「そうしたいけど、もう少し考えたい事があるから一人で寝るな、ありがとう」
万珠はわかったと言ってバイバイと慧介に手を振った。
次の日、cuteのポロシャツで万珠と慧介はある会社に椿さんと来ていた。
jolie・fille(ジョリ・フィーユ)と言う看板が出ていた。
「聞いたことあるか?」
社長に聞かれた。
「すみません、ないです」
「パリのコスメブランドだ」
「若い子にはあまり知られてないでしょうね」
椿さんが言った。
「日本でいう老舗のメーカーなんだが近々社長が代わるそうだ、プチプラコスメにも興味を示しているようで新しい社長は日本にもよく来日はしているらしい」
「なるほど老舗」
「今、フランスは韓国コスメにも目をつけているのよ」
「それは日本もですよね?」
「そうだな、これからの話し合いで吸収合併、もしくは業務提携に結びつけたい、さあ、行くぞ」
社長の後に椿さんと万珠はついて行った。
社長は4月に挨拶は終えているので万珠と通訳の椿さんを慧介は紹介した。
万珠は英語で自己紹介をして、名刺を渡す。
特別に漢字のフリガナに英語とフランス語で作られた名刺だ。
それからは椿さんの通訳で相手の社長と話し始めた。
万珠も少しはわかるが専門的なメイクの知識はまだ身についてないのでじっと聞いているだけだ。