履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「美味い、万珠はこんないいホテルに泊まってるんだ」
「万珠って今社長秘書なの、さっきの人が社長よ」
「若くない?」
「20歳で起業したのよ、今26歳」
「すげー、学生で働いてたんだ」
「単位は?」
「あと少しかな、前半頑張って取得したからさ、遊んでるって言うけどさ、語学留学だよ、一応」
「楓珠、ここはパリよ、あなたの留学先はドイツだったでしょ?」
「そうだった(笑)」
「連絡してもいつも違う国にいるんだからそりゃ心配よ、危ない場所は行かないでね」
「一応調べてから行ってるよ、はぁ、腹いっぱい、万珠はこれからどうすんの?」
「社長の記者会見と取り引き先のパーティーがあるわ」
「パーティーか、いいな、俺も出れる?」
「無理に決まってるでしょ」
「何だパーティーに出たいのか?」
万珠の後ろで慧介の声がした。
「社長!」
「アランに言えば入れてくれるだろう」
「それはそうですけど、まだ学生なので」
「兄貴もパーティーに参加する、社長に了解済みだ、社長に言おうか?」
「いいんですか?」
「楓珠!」
「俺、色々体験するのが好きなんですよね、知らない世界を見るのが好き」
「わかった、先方に言っておく」
「じゃあ、パーティーまで万珠の部屋で大人しくできる?」
「うん、寝とくわ」
「社長すみません、ちょっと部屋まで行ってきます」
「あぁ、俺の部屋に後で来いな」
「はい」
「ご馳走様でした」
楓珠は手を合わせてお辞儀をした。
「楓珠、行くよ」
「万珠は何でイライラしてんねん」
「してないし」
万珠の部屋に入ると、楓珠はルームツアーをして「バスタブがある」と喜んでいた。
「ゆっくり休んで、服は記者会見が終わったらスーツを買ってくるから、サイズ教えて」
「ん、俺が買い物行ってくるよ」
「絶対、ルームキーを無くさないでね」
「わかった、わかった」
「パーティーは夜の7時だから」
「はーい、いってらっしゃい」