履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜

万珠は小夜とわかれると荷物を少し取りに行く事にした。

ダンボールを持って電車には乗れないから大きめのカバンにとりあえず着替えを入れ、慧介のマンションに戻ってきた。

慧くんのマンションは納戸ほどのスペースがあって万珠の荷物はそこに置くことに決めていた。

お風呂に入り、肌のスキンケアとストレッチをしていると慧くんが帰ってきた。

「おかえり〜」

「ただいま、万珠」

ハグをして慧介はソファに座った。

お酒の匂いだ…

万珠はお水を渡した。

「あー、ありがとう」

スーツを脱ぎネクタイを緩める。

かっこいい…万珠はじっと慧くんの動作を見ていた。

「ん?」

「ううん、何でもない」

「万珠、明日は午後から出社するから朝一人で起きろよ」

「わかった、おにぎり作って行くから朝でも昼でも食べてね」

「うん…寝る」

慧介は顔を洗い、服を着替えて寝室に一人で行ってしまった。

慧くんどうしたんだろ…

寝室に行き慧介の顔を覗いてみる。

寝てる…よね

万珠と寝る時と反対の方向に向き眠っているようだ。


目覚ましより早く起きた万珠は静かに支度をして仕事に出かけた。

玄関の音を聞いて体を起こした慧介はため息をついた。

「ふぅ…」

支度をしてマンションを出ると向かった先は慧介の実家だった。

チビが元気に迎えてくれて、しっぽをふってくれていた。

母親も玄関に出てきてチビを抱いてリビングに行った。

「ただいま」

リビングには兄貴と父親も座っていた。

今日はTu es belle(トゥ・ェ・ベル)の創立記念日で会社は毎年休みになっている。

「これ、パリのお土産と記念日のお祝い」

とお菓子とブランドの財布を両親に渡した。
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