履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「万珠、4月なんて、仕事忙しいんじゃないの?」
「…万珠ね、多分結婚するんだ」
「多分て」
「会社を辞めた方がいいのかなって思ってるの、会社の人なの、子供も出来れば早く欲しいし」
「事務所としては万珠の指名も来てるのよ、でもやっぱり昼間となると仕事がって断ってる案件もあるのは事実なの」
「そうなの?アイドルで売れなかったのに?所詮地下アイドルって自分でも思ってた」
「モデルを本当にやりたいなら事務所としても仕事は取ってくるわよ、万珠のウェディングモデルとか好評だからね」
「嬉しい…話してみるね」
万珠はマンションに帰ると慧くんがご飯の支度をしてくれていた。
「おかえり、万珠」
「ただいま〜生姜焼きだ、美味しそう」
「すぐ食べる?」
「うん!手洗って着替えてくる」
『いただきます』
「ふふっ、美味しい〜」
「事務所行ったんだろ?契約更新か何か?」
「うーん、ちょっと待ってて」
万珠はカバンから名刺を出してきて慧介に見せた。
「大手企業だな、スカウト?」
「ではないけどCMの依頼」
「凄っ!」
万珠は撮影時期と期間を話した。
「有給があるんだから使えよ」
「慧くんならそう言うと思って引き受けた(笑)」
「でもさ…」
「でも?」
「アルコールは2杯までと、俺以外に惚れるなって事」
「ふふっ、はーい、それでね、万珠ね、3月で会社を辞めようかと…」
「何で?」
「4月は有給で、だから正式には4月でか…モデルの仕事をしたいの」
「モデルか、確かに万珠ならわからんでもない」
「それに辞めたら慧くんと堂々と結婚できるでしょ?慧くんとの子供もたくさん欲しいし、えへへっ」
「許す」
「きっとそれが正解だと思うんだー」
「そうだな、万珠と結婚出来るならその形がいいのかもな、ずっと隠すのも…なっ」
2人が納得した話し合いだった。