履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
万珠は三浦の机にメモを残し、急いで社長室に向かった。
正面に社長が座っていて、来客用のソファとコーヒーとお茶を置く棚があり、シンプルな部屋だった。
「あぁ、ありがとう、今月は来客が多かったからなぁ」
「春だからですかね、在庫増やしておきますか?」
「そうだな、俺もコーヒーを最近飲みすぎてるから足らないかもな」
「社長が来客の時も入れてるんですか?」
「そうだ、いちいち三浦に頼むのもな、コーヒーくらい自分で出来る」
確かに受付から社長室に連絡が入り直接社長室に行くので2階のフロアにいる秘書はお茶を出すタイミングがわからない。
誰がくるかはパソコンで共有できるが…
「何だ?白鳥がずっと俺の側にいるのか?それなら入れてもらおうかな?」
「それは…私が決めれないので」
「冗談だ(笑)仕事するのに気が散るから自分でする事に俺が決めたんだ」
「それならよかったです」
コーヒーメーカーの詰め替えを終えると
万珠はコーヒーを入れた。
「社長はブラックですか?」
「ミルクを入れる」
「はい」
小さな食器棚と水道もあり、カップも社長が洗っているらしい。
万珠はコーヒーを社長の机に持って行った。
「どうぞ」
「ありがとう」
そう言うとコーヒーカップに口をつける。
そういえば万珠ってあの口唇にキスされたんだ…
万珠はじっと社長を見ていた。
「ん?お前も飲むか?」
「あっ、いえ、私は先程飲んだので…大丈夫です」
「そうか…」
社長はカップを机に置いた。