履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
ん?
「あっ、もしかして車の足元?」
「持っておりなかったのか?」
「多分…」
慧介は立ち上がり玄関を出ていった。
しばらくして万珠のカバンを持って慧介が戻ってくる。
「すみません、ありがとうございます」
万珠は立ち上がりカバンを受け取った。
「気をつけろ、普通に忘れ物だぞ、電車とかでは手から離すなよ」
「はい」
万珠はカバンをソファに置いた。
「あっ、それで…ご迷惑をかけたので」
「金はいい」
「でも…んっ」
万珠はキスで口唇を塞がれた。
口唇が離れると
「これで充分だ」
慧介はニヤッと笑った。
「万珠、キスも初めてだったんですけど?」
「気持ちいいだろ?」
万珠は真っ赤になってコクンと頷いた。
「素直だな(笑)俺も万珠とのキスは気持ちいいぞ」
「気持ち悪いとかあるのかな?」
「そりゃあるさ」
「社長は何人の女性のキスを知ってるの?」
「……数えた事ないな、俺、幼稚園からモテてたし」
「はあ?」
「多分ファーストキスはもも組のなつみちゃんかな」
「信じられない」
「最近の女は積極的だからな、万珠だってそうだったし」
「それは万珠は信じてませんから」
「俺は嘘は言わん」
万珠は少しふくれっ面で思い切って聞いた。
「じゃあ安達さんは彼女じゃないんですか?嘘は駄目ですよ」
慧介は目を細めた。
「安達?」
「はい、社長と安達さんが付き合ってるって聞きました」
「誰に?」
「それは…具体的には言えませんけど…その…総務部の中です」
「そうかそんな噂が…安達は元カノだ」
「元カノ?」
「そうだ、でもすぐ別れた、大学の時だ、cuteを設立する前だからどこからそんな噂がでたんだろう」
「な、何で元カノと仕事が一緒に出来るんですか?」
「円満に別れたし、設立する時には安達が必要だったから」
「そんな事あるんです?だって…」
その時インターフォンが鳴った。
ピザが届いたのだ。