履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
出張?
「偶然だな、俺も関西に出張だ、夕方決まったんだ」
「え?共有スケジュールはまだですよね?」
「まだだ、万珠が出たくらいに電話あったから会社から出るのが遅れたんだ」
万珠は会社から支給されているタブレットをカバンから出した。
「はぁ?、それ、絶対無くすなよ」
「はい(笑)」
万珠はえへへっと可愛く笑った。
「新大阪の新幹線を取ろうと思ってる、行き先は兵庫だが…出張に一緒に行くか?」
「急すぎません?」
「出張は急なこともある、出張扱いにしてやる、一緒に行こう」
慧介はスマホを操作している。
万珠のタブレットの共有スケジュールにも慧介と万珠の所に出張と入ってきた。
「えっ、三浦さんに相談は?」
「俺が社長だぞ?」
「でも直接の上司は三浦さんでしょ?三浦さんは国内出張は社長が1人で行く事が多いって言ってました」
「それは三浦の仕事があるからだよ、俺の代わりに三浦が都内の仕事を回ってくれてる時もあるからな、だから三浦の負担が大きいから3人にしたんだ」
「…そっか…じゃあいいのかな?でも…安達さん…」
「何で安達?関係ない」
「だって海外出張の話が出た時にまだ早いって、それなら私が…って言ってた」
「安達とは出張は行ったことないから」
「…付き合ってるなら何で安達さんを連れていかないんだろうって思っちゃって」
「それがピザが来る前に言いたかった事か」
万珠は頷いた。
「万珠はヤキモチを妬いたのか?」
「えっ?何それ、意味わかんない」
ぷいと首を横に振り慧介の反対の方を向いた。
「素直じゃないなぁ」
「違うもん、仕事の事だし」
「そっか、そっか」
慧介はニヤニヤしながらスマホを触っている。
「万珠は何も言ってないから」
少し拗ねたような素振りをした。
「土曜日の朝一番の新幹線でいいか?ホテルは?」
「ホテルはいらないです、実家に泊まるので」
「じゃあ、いつ東京に戻る?日曜日の夕方で取るぞ」
「はい」
慧介は新幹線の予約を済ませた。