履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
兵庫観光

支度を終えた社長は白いTシャツに襟のないノーカラージャケットを羽織っていた。

「万珠」

「ん?」

「今月の27日の仕事終わり、予定空けといて」

スマホのスケジュールを開いた。

「何があるんです?」

「NUAGE(ニュアージュ)の予約が取れた」

「マジですか?」

「あぁ、昨日爽平さんにカットの予約を取ろうと思って電話したら怜央さんが店の予約を夜に出すって聞いて、アップされるの待っててさ、即入れた(笑)」

「タイミング良すぎ(笑)」

「だろ?」

「万珠の名前で入れたから」

「ありがとう」

「そしたらさ、爽平さんから電話かかってきて、店のスタッフにメイクの勉強もさせたいから周り囲むけどよろしくだって」

慧介は嬉しそうだ。

「みんなに見られるの?ドキドキする、スキンケアちゃんとしとかなきゃ」

「万珠の可愛さが他の男に見られるのかー」

「万珠すっぴん見られるんだよ(笑)」

「でもまたあの小悪魔メイクが見れるんだよな、超嬉しい、俺もメモしてcuteで出来るか聞かないとな」

「出来るといいなぁ」

さて、どこに行く?と荷物をまとめながら社長が聞いてきたのでとりあえず駅のロッカーにスーツケースを預けることに。

万珠が案内したのは神戸北野異人館街だった。

海を見下ろせる高台で、異国の文化と歴史を体験できる街

「おー、すげー、綺麗だな」

「うん!」

「夕方までに見て回れるかなぁ」

「無理ならまた来ればいいよ」

「そうだな万珠は見たい所はあるか?」

「慧くんが決めていいよ」

「えーと、じゃあ美術館」

「はーい」

美術館に入ると、ゆっくりとした時間の中で2人は自然に手を繋いだ。

「心が穏やかになるな」

「うん」

「また、万珠と来たい」

「うん!」

美術館を出るとオシャレな雑貨屋さんに入る。

「万珠、気に入ったのないか?買ってやる、俺ん家に置いておいてもいい」

「それはまだ早いよ、行きたくなっちゃうでしょ」

「来てもいいよ」

万珠は軽く頭を横に振った。
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