履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
新幹線に乗る前に会社へのお土産を買っていると万珠のスマホが鳴った。
「ちょっと待ってて」
「あぁ、ここにいる」
マネージャーさんからの電話でモデルの仕事の話だったのだ。
「金曜日に仕事が入った」
「わかった、定時であがれよな」
「うん、三浦さんにも明日言っておく」
「俺はしばらく断ってるからなー」
「慧くんは事務所に所属してるの?」
「一応な、じゃないとスケジュール組むの難しい、仕事の事もわかってくれてるから俺の仕事に余裕があれば入れるかな」
帰りの新幹線で今回の出張の代休が取れる事を教えてもらった。
「安達さんが体調がよくなっていたら代休は取ることにする」
「そうか」
「家探しもしたいし」
「セキュリティーしっかりな、あと街灯が少ない所はだめだぞ」
「お給料から計算しなきゃだし、今まではありがたいことに実家が家賃は振り込んでくれてたの、でもそろそろ自分で払わないと」
「何でも相談しろよな」と慧介はポンポンと頭を撫でてくれた。
東京に着くと万珠は慧介とわかれて自分の家に帰った。
楽しかったけど疲れた…少しだけ慧くんの気持ちを聞けて良かった。
寂しくはあったけど万珠に言えないって事はいわゆる情報漏えいを恐れている。
「こういう勘は万珠は鋭いんだよね〜でも本当にこれだけはどうしようもないかも、そんな口の軽い社長は嫌だし…さてお風呂、お風呂〜」
万珠はゆっくりと長湯をしてパックをしていると貴明から電話がかかってきた。
「もしもーし」
「あっ、万珠、仕事の話聞いた?」
「金曜日?」
「そう、俺と久しぶりにペア」
「ふーん、そうなんだ」