履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「撮影終わったらメシ行かね?」
「うーん…先に軽くお腹に入れとこうかなって思ってたんだよね」
「あー、それでもいいか、スタジオ近くのコーヒーショップで待ち合わせする?」
「そうね、いいよ」
「ん、じゃあ着いたらLINE入れとくな、仕事なんだろ?」
「うん」
モデル仲間の貴明は万珠の1つ下で大学生だ、去年くらいからたまに食事をするようになったが多分お互い友達と思っていて恋愛感情にはならない。
前も断ったし今週は時間も同じ、慧くんとは付き合ってないなら友達なんだし食事はいいよね。
恋愛初心者の万珠は好きだけじゃ付き合えないんだとこの出張でよくわかった。
初めて好きという感情が芽生えてきたところに今は付き合えない事実…考えていると万珠は涙が溢れてきた。
急に社長と近くなって可愛いって言ってくれたけど、可愛いだけじゃダメなんだ…
辞令をもらった日、万珠にマスクを取るように言った時の目に万珠もまた惹かれていたのだ。
それを言うのは恥ずかしくて、言葉にするのって難しい…みんなどうやって付き合うんだろう
慧くんにあんなキスをされたらみんな慧くんの事好きになっちゃうよ。
「ヒック…ヒック…」
近くにあったティッシュを取り、涙を拭いていく。
泣いちゃだめだ、目が腫れちゃう、でも…
「うっ、うっ」
ベッドにうつ伏せになり、そのまま万珠は眠ってしまった。