履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
2人はコーヒーショップを出て、スタジオへ歩いて行った。
ここでも会社近くだったためある人に見られていた。
「また万珠だ、今日は違う男…やっぱり結構遊んでんだな」
その男は万珠とは反対に会社へ戻って行った。
万珠はウェディングドレスを着て、撮影に望む。
2人で寄り添い、左手に指輪をつけて手を重ねたり、お互いを見つめあったり、新郎役の貴明の前に座り後ろからハグをされたり…
「はーい、もっとラブラブ感を出して〜」
カメラマンさんの声掛けに貴明は万珠に密着し始めた。
「ちょっと、近すぎじゃない?」
万珠は小さな声で貴明に言ったが
「仕方ないだろ?仲良さげに見えてないから言われるんだろ、モデルなんだからちゃんとしろよ」
カップルコーデのモデルもした事はあるがここまで体の密着は万珠は初めてだった。
「ちょっと休憩入ります、メイク直してください」
夏に行われる予定のブライダルショーのパンフレットの撮影で万珠も何回かは仕事はしたことはあるが今日は何故かラブラブ感をとか要望がある。
万珠がメイクを直している間、カメラマンと貴明は何か話しているようだ。
メイク直しが終わると万珠は貴明にお姫様抱っこをされることに…
「万珠、重いよ」
「大丈夫だって、俺の首に両手を回して見つめあってみてって言われた、あと鼻キスとか」
「何?鼻キスって」
「知らねーの?」
「うん」
「鼻と鼻を合わせるんだよ」
「えー」
万珠は嫌そうに顔に出た。
「仕事だろ(笑)そんなに嫌かよ」
そう言うと貴明は万珠を抱き上げた。
仕方なく貴明にしがみつき笑顔を見せる万珠。
貴明が目を瞑り万珠はゆっくり近づいた。
軽く鼻が触れ、シャッターの音がする。
ヴェールを上げ、頬にキスをされる。
「えっ、何で」
シャッターの音は続いている。