履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
辞令
「明日は社長から辞令をお渡しすることになります」
研修終わりにそう伝えられた。
1ヶ月の間、富岡さん達はまともに話してくれず、ストレスと広告モデルも忙しかった為、肌荒れがまた酷くなり少し前から万珠は社内でもマスクをつけていた。
花粉症が落ち着いてきたと思ったら久しぶりの酷い肌荒れ…生活環境って大事だなぁ。
食事も簡単なもので済ませていたし、今日も夜は撮影が入っている。
マネージャーの木村(きむら)さんが時間調整をしてくれて仕事終わりの夕方からの撮影にしてくれている。
「お疲れ様でしたー」と撮影を終えた万珠が帰ろうとすると
「あっ、万珠」
「はい?」
「急だけど日曜日の昼に1本あるんだけど大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ後で詳しくLINEしておくからよろしくね」
「はーい、じゃあお疲れ様でしたー」
万珠はスタッフ一同に声をかけて家に帰った。
「はあ、疲れた…仕事減ってきてたからちゃんと就職したのに、急に忙しいのはなんでーー、う〜眠いよぉ…」
またメイクを落とさずに万珠は寝てしまった。
次の日、会議室の椅子に座っていると社長がやって来る。
会社のパンフレットには顔写真が掲載されていたが、フチなしのメガネに茶色い髪色、髪はセンター分けでセットされており、知的な感じに見えていた。
が、前に立った社長は会社のポロシャツにジャケット、メガネはかけていなくてショートウルフに前髪あり、髪色はシルバーに黒メッシュ
まるでモデルが歩いてきたようだった。
めっちゃ芸能オーラが出てるー
万珠は地下アイドルの時代に売れる人もたくさん見てきた。
自分は地上波で活躍するアイドルにはなれなかったが社長には何故かオーラがあった。