履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜

「みなさん、4月1日の入社式に出席できず、申し訳ありませんでした」

社長はみんなの前で頭を下げた。

「㈱cuteの社長の緑川彗介(みどりかわけいすけ)です」

社長はそう言うと一人一人の顔を見ていき、「そこのマスクの人」万珠は顔をしっかりと上げた。

「少しだけマスクを外してもらえないだろうか、顔を覚えたい」

「…はい」

肌荒れしてるのに嫌だなぁと思いながら渋々取ると

「ありがとう、もうマスクをつけて構わないよ」

と言われたので万珠はマスクをつけた。

「それでは今から辞令を渡します、その後各部署の上司が後ろにいるので各部署へ移動してください」

そう言うと10名の新入社員は次々に呼ばれ辞令を受け取った。

万珠の辞令は秘書課。

えっ、万珠、秘書検定とか持ってないけど大丈夫かな

辞令を見ていると隣に座っていた佐川さんの視線を感じた。

「白鳥さんは秘書課なんだ」

「そうみたい、佐川さんは?」

「総務課」

「同じフロアだよね、よろしく」

「私…秘書課希望だったのに」

「そ、そうだったんだ、でも希望の課って聞かれたっけ?」

「履歴書にも書いたし、面接でも言った、秘書検定も持ってるし」

万珠は気まずくなってきた。

全員に辞令が行き渡ると社長は会議室から出ていった。

「白鳥さん、佐川さん、富岡さん」

1人の男性が3名を呼び、万珠達はついていく。

エレベーターで2階に移動する。

「三浦と言います、よろしくお願いします」

『よろしくお願いします』

2階のフロアに入ると経理に配属された富岡さんが先輩に連れられてわかれた。

次に総務課で佐川さんが…1番最後は万珠が三浦と一緒に奥のドアを開けて秘書課と書かれてある部屋に入る。
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